インプラントの選択

Key points

最新のインプラントは、コマーシャリーピュアチタンまたはチタン合金、スレッド付きデザインおよび適度な粗面に依拠しています。
各患者の解剖学的特性やインプラント埋入部位の状態に対応するため、さまざまなサイズのインプラントシステムが市販されています。
適切な種類のインプラントを選択するためには、種々のインプラントシステムの科学的根拠および臨床実績、インプラントデザインならびに表面特性を詳細に検討することが重要です。

インプラントのデザイン

現在市販されているインプラントのほとんどは、ブローネマルク博士が最初にデザインし、「フィクスチャー」と命名したスクリューのバリエーションです。これが現在市販されているさまざまな製品の開始点であり、インプラントの素材、サイズ、肉眼的および顕微鏡的特性といった要素が組み込まれています。これらはすべてコマーシャリーピュアチタン（ブローネマルクが最初に選択した素材)、スレッド付きデザインおよび適度な粗面に依拠しています。インプラント埋入のためにさまざまな天然または至適修飾された宿主部位を活用する多種多様な治療計画に対応するため、さまざまなサイズが販売されています（テーパードインプラントの埋入、パラレルインプラントの埋入）。

科学的注意事項

口腔の骨内インプラントは、さまざまな程度の科学的系統によって分類されています。ブローネマルクの原型からのデザイン変化は微妙なものから、ときに深遠なものまでさまざまですが、いずれもオッセオインテグレーションと呼ばれる界面の治癒反応の誘導を最大化、最適化すると謳っています。また、チタン合金、HAコーティングおよび多孔性コーティングのインプラントに関しても、限定的ながら長期転帰に関する臨床データが報告されています。さらに、生体活性およびナノ表面に関する研究も進められていますが、長期的効果および転帰に関するデータは未だ発表されていません。

オッセオインテグレーション

オッセオインテグレーションは、3つの重要変数の収束によって生じます。1つめは、患者固有の治癒能力です。喫煙、ある種の薬剤および全身性疾患といった臨床的に重要な要因がいくつか特定されています（リスク評価を参照してください）。

2つめは、外科的および補綴学的判断と臨床医の器用さです。そして、決して小さくはない3つめは、インプラントの選択です。臨床転帰に関する科学的文献をチェックすることが不可欠あり、類似のインプラントシステムからデータを外挿するのは妥当ではありません。

臨床トピック

Implant designs Implant surfaces

Treatment guides

Edentulous

テーパードインプラントの埋入

テーパードインプラントと初期固定

テーパードインプラントは、骨への挿入時にその形状によって適切なプレドリリングを付与することにより周囲骨との接触圧を徐々に増大させるため、良好な初期固定を得ることができます。この初期固定のため、このタイプのインプラントは即時荷重や抜歯即時埋入に非常に適しています。また、ドリルおよびインプラント径がスタガ状に拡大して（staggered increase）おり、インプラントの一部を根尖部の骨に固定することによりしっかりと不動化させるため、とりわけ抜歯後の即時埋入にはテーパードインプラントが推奨されています。挿入トルク...

Immediate implant placement

Edentulous treatments

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